日本郵便、離島向けドローン配送サービスを本格展開へ レベル4飛行で医薬品配送を効率化
レベル4飛行で離島配送を効率化
日本郵便株式会社は2025年11月7日、レベル4飛行を活用したドローン配送サービスを離島地域で本格的に展開すると発表した。長崎県五島列島や鹿児島県奄美諸島などを対象に、医薬品や生活必需品の配送を効率化する。
同社は2022年12月のレベル4飛行解禁以降、複数の地域で実証実験を重ねてきた。今回の本格展開では、最大20kgの荷物を片道15kmまで配送可能なドローンを導入。天候条件が良好な場合、従来の船便と比べて配送時間を最大80%短縮できるという。
特に医薬品配送では、離島の診療所や薬局への緊急配送に対応。処方箋医薬品を最短30分で届けることが可能となり、離島住民の医療アクセス向上に貢献する。日本郵便の担当者は「2024年問題で深刻化するドライバー不足への対策として、ドローン配送は重要な役割を果たす」と述べている。
今後は配送エリアを段階的に拡大し、2026年度までに全国50以上の離島地域でのサービス提供を目指す。また、AIを活用した配送ルート最適化システムの導入も検討しており、さらなる効率化を図る方針だ。
- 記事提供
- 日本経済新聞
- 著者
- 経済部記者
- 公開日
- 2025-11-07